JAS規格制度

 

1.日本農林規格(JAS規格)とは
次の①~④の規定により制定された規格をいいます。
① 農林物資の品位、成分、性能その他の品質、生産行程、流通行程
② 農林物資の生産、販売その他の取扱い又はこれを業とする者の経営管理(以下「農林物資の取扱い等」という。)の方法
③ 農林物資に関する試験、分析、測定、鑑定、検査又は検定(以下「試験等」という。)の方法
④ ①~③に準ずるものとして農林水産省令で定める事項

上記のうち、②~④は平成29年6月に改正されたJAS法により拡大されたJAS規格の対象です。
2 JAS規格の制定
JAS規格は、農林水産大臣が農林物資の種類(品目)又は農林物資の取扱い等の方法、試験等の方法等を指定して制定します。規格の制定等に当たっては、消費者、生産者、実需者、学識経験者等から構成される「農林物資規格調査会(JAS調査会)」の議決を経なければなりません。

JAS規格を社会ニーズの変化に対応させ、また、必要性の乏しくなった規格を整理するため、既存のJAS規格については、5年ごとに見直しを行います。  

JAS法において、農林物資とは酒類、医薬品等を除く①飲食料品及び油脂、②農産物、林産物、畜産物及び水産物並びにこれらを原料又は材料として製造し、又は加工した物資(①に掲げるものを除く。)であって政令で定めるもの(いぐさ製品、一般材、合板等)をいい、これに該当するものであれば国内外のいずれで生産・製造されたかにかかわらず、JAS規格の制定の対象となります。
3 JAS規格とJASマーク
平成31年1月現在、72品目について214規格が定められています。 

(1)農林物資の品質等の規格
①品位、成分、性能その他の品質についてのJAS規格制定品目  
 品目一覧(農水省外部リンク)  
 品位、成分、性能その他の品質についてのJAS規格に適合する製品には、JASマークを貼付します。
JASマーク

ただし、特色規格に位置付けられる「りんごストレートピュアジュース」には、JASマークではなく、特色JASマークを貼付します。 この場合、JASマークに近接して特色の内容(糖度、酸度等)を表示することとしています。

②生産の方法についてのJAS規格制定
 品目一覧  
 有機JAS(農水省外部リンク、専用ページ)
 生産情報公表JAS(農水省外部リンク、専用ページ)
 特定JAS(農水省外部リンク、飲食料品のNo27、40~46)  

生産の方法についてのJAS規格のうち、  
(ア)有機に適合する製品には、有機JASマークを貼付します。
有機JASマーク

(イ)有機以外の製品には特色JASマークを貼付します。

特色JASマーク

これまで使用されてきた特定JASマークと生産情報公表JASマークは上記の特色JASマークに変更になりました。特定JASマークと生産情報公表JASマークは2022年3月31日まで使用することができます。

特定JASマーク


生産情報公表JASマーク

③流通の方法についてのJAS規格  
 流通の方法についてのJAS規格1品目については、2019年度に廃止の見込みです。
4 格付の仕組み
上記3の対象のJAS規格が定められた品目について、その該当するJAS規格に適合 していると判定することを格付といい、格付を行った製品にはJASマークをつけることができます。  
この格付を行うかどうかは、製造業者等の自由に任されており、JASマークの付されていない製品の流通にも制限はありませんので、JASマーク制度の普及は、基本的にJASマークにより品質を保証された製品が市場において消費者等に好まれ、選択されることにかかっています。

5 取扱業者による適合の表示
例えばサービス等の農林物資の取扱いの方法の規格について、登録認証機関から認証を受けた取扱業者は、その取扱いに関する広告等に、適合を示す表示を付すことが出来ます。
適合の表示は規格により、JASマークか又は特色JASマークを使用します。
①取扱い方法についてのJAS規格制定品目一覧
 取扱方法のJAS(農水省外部リンク、ページ下部の取扱方法 )
6 JAS規格による試験等
農林水産大臣の登録を受けた試験業者は、試験方法についての日本農林規格による試験等を行い、証明書上に、登録標章を付すことができます。事業者は、この証明書を活用して、特定の成分などが含まれていることを示すことにより、事業者の生産技術など強みをアピールすることができます。
①試験方法のJAS規格制定品目一覧
 試験方法のJAS(農水省外部リンク、ページ下部の試験方法 )

登録標章

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